たびぶろぐ

日常の体験、日々考えたことを蓄積していきます。

No.8 なぜ、私はここにいるのか

【なぜ、私はここにいるのか】
 

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この問いは、日本を出国して以来、もう何度自分に問いかけたか分からない。大学でフランス語を専攻したこと、一度は興味を失ったフランスに、再び憧れたこと、そして今ここにいること、全てが私の人生の奇跡だと思う。
 
 
「いくみんさん、外語でフランス語専攻だったんですね!」
と昔、出会ってしばらく経っていた後輩に言われたこと、忘れられない。
そう、私だけでなく、周りの誰もが私に自分の学問へのモチベがないことを知っていた。
 
 
そして、ここへ来る前の私は、びっくりするくらい無知だった。パリは流石に知ってるけど、リヨンってどこ?マルセイユストラスブール、聞いたことあるけど、どこ??そんなレベル。大学2年の時、授業でフランスの地理を習ったことがあったけど、覚えるモチベーションも湧かず当然かのごとく単位を落とした。
 
 
1年前の夏、大好きな友達と、フランス旅行に行った。私の旅行へのモチベは、その友達と旅行に行けること自体の喜びと、まあ一応フランス語専攻やしちょっくらフランス行っとくか〜くらいのモチベやったかな。
 
 
その旅行、すっごく楽しかったんよね。理由のほとんどは、その友達と行けたから。笑 でも心のどこかで、初めて生で見たフランスに、感動と憧れを抱いていた、その頃の私はまだ、気付かなかった。
 
 
夏が終わって大学が始まると同時に、当時力を割いていた就職活動も、いよいよ忙しくなっていた。長期インターンもあってか、授業に顔を出すのは週にほんの数日、またまた単位を落としかけた授業もあった。
 
就職活動、最近は、大学3年の春や夏から始める学生も少なくない。私もその中の1人で、当然かのごとく始めた。私の悪い癖、いつのまにか物事を義務にしてしまう。その時も、私の就活はだんだんと自分の中で義務化されていった。
 
 
そして、私は気付いた。私にはやりたいことがない。私は自分を持っていない。自分の価値観がわからない。自分がわからない。
 
 
でも、私には人生をかけて創りたい世界がある。
なのに、それをどのように描きたいのかわからなかった。そして自分には何ができるのか、何がしたいのかわからなかった。
 
 
そんな時に、去年9月末にみた、フランスの景色を思い出した。素敵な街、素敵な国やったな。私にはまだ未知の世界、あそこで暮らしたら、なにが見えるやろうか。
 
 
その気持ちには、いつも私が抱いてしまう物事に対する義務感は一切なく、紛れもなく、知りたい、行きたい、という気持ちやった。
 
 
そして去年の11月頃、就活を辞め、フランスへ行くことを決意した。それは怒涛の決断で、様々な雑務に追われたけど、それはもうワクワクしかなかった。
 
 
周りの友達には、まあ驚かれた。あんなにフランス語に対するモチベが薄かった私が、フランスに???そんな気持ちやったろう。後は、あれだけ就活やってたのにね。
 
 
今、フランスに来て、4ヶ月半が経った。それはもう、想像を超えた経験と大変さばかり。いつも何かに追われててうまくいかないことばかり。挫折して立ち直り、かと思えばまた挫折、そんなことの繰り返し。
 
 
だけど、ここに来て良かったと心から思えてる。それは、今が今までよりも1番、自分の気持ちに純粋に生きている。自分の価値観を知ろうとしている、自分を知ろうとしている、そして、自分を持とうとしている。
 
 
これからも、何が起こるかわからない。もしかしたら今までよりも更にでっかい壁が待っているかもしれない。だけど、今、少しづつ、乗り越える力と、戦う勇気と、自分で在り続ける力を身につけようとしている。だから、全ての壁を受け入れようと思う。
 
 
来年年が明けた頃には、新しい自分に出会えていたらいいなぁ。それまでまた、この地で楽しく生きていこう。
 
 
 
 
おわり。