No.24 正しく事実を知り、それを伝えるということ
No.24 正しく事実を知り、それを伝えるということ
今日は、前回までのちょっとお堅い話ではなく、わりとよくあるような話をします。
(いつも通りタイトルはちょっとお堅い話ですみません)
私は、わりと昔からなのですが、血を見ることがすごく苦手です。
具体的にどういうことかというと、例えば最近の連続ドラマは医療や警察系のものが多いですが、私はあれらのドラマがとっても苦手です。
とはいうものの、キャストやストーリーは気に入ってみてしまいます。例えばやまぴーの天才研究員のドラマとかはめちゃめちゃ好きで、毎回欠かさず見ます。(笑)
だけど、あれってたまに、血を流して誰かがケガしたり、とにかく血が写る場面が多々あるんです。昔1人で下宿していた時はよくテレビを消して解決していたのですが、今は実家暮らしなので、家族も見ているし消すわけにはいきません。だから私はいつも決まって、リビングに繋がっている洗面所に行ってドアを閉めて閉じこもり、どう頑張ってもドアを開けない限り画面が見えないシチュエーションに追い込みます。(笑)
私があるカミングアウトをするまでは、母親にはよく、「もうまたそんなん言うてうるさいなぁ~~」と言われてました。きっと、大げさな反応するなぁとかそういう風に見ていたのだと思います。(「あ~~無理無理無理!!!」と、そういうドラマの場面に出くわすとドアに向かいながら叫ぶんです)でも私は、本心から怖くて見たくなくて逃げてるんです。
あとは日常でよくあることだと、カミソリで足とか剃ってた時に引っかいて血が出るのもすごい苦手です。怖くてその箇所を見たくないので、速攻絆創膏を貼りますw
まぁそんなことが日常茶飯事にあるのですが、むしろ(ドラマを見る時)「みんななんとも思わず人が血を流して苦しむ場面見れるんやな、むしろ見れない自分変人かな?」と思うこともありました。
でも、ある本を読んで、この考えが変わりました。
それは、「面白いほどよくわかる、臨床心理学」というタイトルで、下山晴彦さんという方が書かれた本です。元々心理学にはなんとなく興味がありましたが、内容が難しくてちゃんと勉強したことがありませんでした。でもこの本は、1つ1つのトピックが完結でわかりやすく、初心者でもとっても読みやすいです。
という本の紹介はさておき、この本には様々な障害についても紹介されているのですが、その中で今回の話題に引っかかったのは、「恐怖症性不安障害」というものです。
最近のニュースでいうと、(残念ながら名前を忘れてしまいましたが)とある野球選手が”広場恐怖”という障害をカミングアウトしたのを覚えていますでしょうか?そう、飛行機や新幹線などの、すぐには逃げられないものに極度の恐怖を覚える障害です。それはこの、”恐怖症性不安障害”というものの一種に分類されます。そしてこの障害の一部に分類されるものに、「特定の恐怖症」というものがあります。具体的には、①へびなどの動物②雷、嵐、高所などの自然環境③血液、注射、外傷④閉所や高所なども状況⑤その他、といった特定のものに強い恐怖感を抱くものです。
私の場合は、この③に当てはまると感じました。この恐怖症性不安障害という障害は、女性に多く(男性の約2倍の発症率)10人に1人が発症しているらしいです。
私はこの事実を知り、今まで経験してきたことは、”変な”ことなのではなく、”普通”のことだと認識することができました。
ある日、ちょっとしたきっかけで母親に、この話をしてみました。すると母親は(障害とか使って大げさな、、)と少し感じたような、驚いたようなリアクションで私の話を聞いていましたが、この日以降、ドラマなどで私が同じようなリアクションをしても、これまでのような、どちらかというとネガティブな反応を見せなくなりました。
「あ~待ってよ、もうすぐ(そのシーンが)終わる」「はい終わったもう大丈夫」そんな言葉をかけてくれるようになりました。
すっごく些細なことだしそれほどのことでもないかもしれないけど、私がこの変化をとても嬉しく思っています。「わかってくれるって嬉しいな」と思いました。
どんなことに対しても、事実がなく感覚的なものだと不安を覚えます。それは、判断がとても主観的なものだからかと思います。
だけど、今回のことのように、
事実を正しく知り、それをきちんと相手に伝え、理解してもらう
ということは、お互いにとってとても大事なことだと思います。
(今回はたまたま読んだ本で知っただけですが)自分が疑問に思うこと、モヤモヤすることをちゃんと事実として知る努力をし、客観的に把握してきちんと伝えるということ。それは、人と人との関係をより深くすることに役立てるのではないでしょうか?
たまたまではあるけれど、そんなことを改めて実感することができて良かったなぁと思います。